≪焔の悪党≫ 撮影:廣田勇介
2020年10月の販売開始から約1か月で増刷された『脱人間論』(講談社刊)に続く、400ページを超える大著で、原稿用紙230枚を超える書下ろしの第一部 思索篇によって、自身の生き方の根幹に据えてきた「葉隠」をあらゆる角度から大解剖。道徳やハウツーとしての「葉隠」ではなく、生き方そのものから、宇宙論までへと展開していく武士道思想の決定版。第二部の質疑応答篇は、第一部の思想をよりわかりやすく理解するためのインタビューとなり、実業之日本社編集部がさまざまな角度から質問。回答によってその思想の落とし込みができる。
第一部:思索篇
第二部:質疑応答篇・インタビュー
第一部:思索篇「超葉隠論」(書き下ろし)
【序】
【第一章 永久孤独論】孤独とは何か/覚悟と闘い/魂の尊厳/葉隠十戒とは/助右衛門切腹の儀/覚悟と負のエネルギー/覚悟と孤独/超越的収斂とは/点としての自己/無点に非ず/ロダンの孤独/絶対的孤独とは/孤独の多様性
【第二章 永久燃焼論】人間の使命/生命の燃焼/超越的融合/無限の生命力/生命のエクリチュール/死というロゴス/死は生である/誠を仰ぐ/人間の死とは/人間の未来とは/決断の本質/生命の本質/犬死の効用
【第三章 永久恋愛論】恋愛の根源/恋闕の形而上学/焦がれうつ魂/日々の死について/純愛の本質/超越的上昇/かの来たりつつあるもの/恋に死する/道徳に非ず/恋愛は舞踏である/優雅について/純愛そのものとなる
【第四章 永久革命論】魂の革命/垂直的下降/理想が正しい/意地と垂直/人間の時間/魂の戦いとは/狂気と清純/魂に死す/ただ独りということ/不幸の価値/日常の革命/精神の一点/生の再創造
【第五章 永久運命論】運命を築く/常を養う/超越的日常/高慢が生む徳/運命への愛/運命のもつ永遠性/運命との出会い/情念の美学/自由なる運命/魂の再生/生の自分/得るものは何もない
【跋】
第二部:質疑応答篇・インタビュー「超葉隠論」
【序】天啓だった『葉隠』との出会い/『葉隠』は禁書だった/人類は、神を志向する動物/葉隠は暗黒流体/天孫降臨が武士道の原点/同一の魂を生きる/未来に向かって立ち上がる/人間か、家畜か
【第一章 永久孤独論】言葉の概念を変え、魂を捨てさせた/友達はいらない/信念は孤独から生まれる/道徳に堕する/孤独と孤立は違う/孤独こそが出発点
【第二章 永久燃焼論】死ぬために生きる/「遊び」が賞賛される時代/『葉隠』がすべてである/絶対服従からエネルギーが生まれる/制約こそが燃焼の圧力/「死」が先である/むしろ、犬死したい/苦悩によって使命を知る
【第三章 永久恋愛論】憧れの地上的展開/死の覚悟が恋を生む/孤独なる忠義/生きるために切腹する/叶わぬ恋こそが恋なのだ/愛は時間ではない/捨てるものは一つもない/優雅さは苦悩から生まれる
【第四章 永久革命論】人生は戦いである/「許し」の功罪/上昇もあれば下降もある/不仕合せが当たり前/志とは初心の理論化である
【第五章 永久運命論】使命とは何か/魂の平等/真の謙虚さとは/自由とは魂の躍動である/人類は神とともにあった/脳髄を破壊する/私を殺すものが、私を愛する
20〜40代の若いビジネスマン向けに、執行草舟がさまざまなお悩みに答える1問1答形式64問に答えた、平易に読める 1冊。仕事、お金、家族、人間関係と日常で抱える悩みを、懇切丁寧にかつ明快に、武士道的生き方から示唆する。
【1章 人間関係でなぜ悩まされるのか】
【2章 自分探しは地獄への道】
【3章 幸せを求めると不幸になる】
【4章 人生で絶対に守るべきもの、愛すべきもの】
【5章 優しさを振りかざす人は優しくない】
【6章 戦いに勝つ考え方】
【7章 どのようにして自分を高められるか】
【8章 「葉隠十戒」解説】
【1章 人間関係でなぜ悩まされるのか】Q1.~10.
Q1. 人間関係の改善に武士道は役立つのでしょうか。
Q2. 体当たりしろと言いますが、当たって砕けたらどうするのでしょう。それこそ無意味だし、恥ずかしいことではないでしょうか。
Q3. 上司のパワハラに悩まされています。やりたくない仕事を押しつけられて、ミスをすると怒られる。こんな上司と関わらなければダメなのでしょうか。 etc.
【2章 自分探しは地獄への道】Q11.~20.
Q11. 自分が何をしたいのか、いまだに分かりません。どうやったらそれが分かるでしょうか。
Q12. 自分の過去があまり好きではありません。過去を忘れて、新しく生き直すことはできるでしょうか?
Q13. どうすれば良い人生を送ることができるでしょうか。 etc.
【3章 幸せを求めると不幸になる】Q21.~27.
Q 21. もっと幸せになりたいです。どうすれば幸せになれますか?
Q 22. 仕事で失敗しました。やり直すにはどうすればよいでしょうか?
Q 23. 武士道を実践すれば、幸せになれますか? etc.
【4章 人生で絶対に守るべきもの、愛すべきもの】Q 28.~36.
Q28. 私が大切なものは「家族」です。仕事よりも優先しています。会社員として失格でしょうか?
Q29. 家庭を持ちたいとは思いません。家庭環境が悪く、愛情をかけられずに育ったせいでしょうか?
Q30. 親を好きになれません。それでも親孝行すべきですか? etc.
【5章 優しさを振りかざす人は優しくない】Q37.~45.
Q37. チームの中に、仕事ができない人がいます。上司は「別の部署に行ってもらうしかない」と言うのですが、それはあまりにかわいそうだと思います。
Q38. まわりから「良い人」と言われる人間になりたいです。どうすればなれるでしょうか?
Q39. すべての人に「平等に接する」ことが大事だと思います。どうすればそれができるでしょうか? etc.
【6章 戦いに勝つ考え方】Q46.~53.
Q46. 人生の勝ち組になるとは、どういうことでしょうか?
Q47. 信頼を勝ち取ることが、仕事で最も大切なことだと思います。どうすれば圧倒的に信頼されるでしょうか?
Q48. ビジネスで勝つためには「会社選び」が重要だとつくづく思います。会社選びに失敗しないためには、どうすればいいでしょうか。etc.
【7章 どのようにして自分を高められるか】Q54.~64.
Q54. 言いたいことを言うと、人間関係が悪くなる気がします。それを乗り越えてでも、自分の意見を主張したほうがいいのでしょうか。
Q55. なかなか勇気を出せません。どうすれば勇気を出せますか?
Q56. 人としての魅力は、どうすれば身につくでしょうか。 etc.
執行草舟
昭和25(1950)年、東京生まれ。立教大学法学部卒。実業家、著述家、思想家、歌人。