葉隠十戒
(草舟思想を導き出した根源公理)
第一戒
武士道といふは、死ぬ事と見附けたり。
第二戒
二つ二つの場にて、早く死ぬほうに片付くばかりなり。
第三戒
図に当たらぬは犬死などといふ事は、
上方風
かみがたふう
の打ち
上
あが
りたる武道なるべし。
第四戒
毎朝毎夕
まいちょうまいゆう
、改めては死に改めては死ぬ。
第五戒
恋の
至極
しごく
は、忍ぶ恋と見立て申し候。
第六戒
一生忍んで、思ひ死にする事こそ恋の本意なれ。
第七戒
本気にては
大業
たいぎょう
はならず、
気違
きちが
ひになりて死に狂ひするまでなり。
第八戒
不仕合
ふしあわ
せの時、
草臥
くたぶ
るる者は
益
やく
に立たざるなり。
第九戒
必死の観念、一日
仕切
しき
りなるべし。
第十戒
同じ人間が、誰に劣り申すべきや。
執行 草舟 選
思想、生き方、死生観などすべてに渡った公理として『葉隠』の思想から十戒を纏め、その言葉を執行草舟は自身で掲げています。その十戒を特別にWebサイトでも公開させて頂くこととなりました。他にもご好評頂いている「
草舟座右銘
」では古今東西の偉大なる文学や作家の言葉を挙げていますが、それらの言葉もこの「葉隠十戒」の思想的展開によって、生まれているのです。