現在は著作物で知られている執行草舟ですが、若き日よりさまざまな言葉や詩歌を生み出しています。
出版物になっていない未公開の作品も含めて、その一部をご紹介いたします。

草舟語録

傷、()わざるもの生くること(あた)わず
(われ)に傷あり故に我あり
我、傷ありて()生命(いのち)燃ゆるなり
吾が傷深くして我自由を得ん。
《高村光太郎「傷をなめる獅子」によせて》
オスカー・ワイルド、我に語らん
「悲哀の中に聖地がある」と。
《オスカー・ワイルドの言葉『獄中記』より》
憧れとは、ただに脳髄の破壊である。
美しきもの見し人は
()くありたきとぞ思う
されど
美しきものは
何も思わざるものなり
美しくも無く、(みに)くくも無し
()かる所に美ありき
(いのち)淵源(えんげん)
悲哀でなくして
何であると()うのか
天が(さけ)
地が()く時
(いのち)の価値を決めるものは
魂の奥底(おうてい)に眠れる
ただ、涙だけであろう。
一日中、空を見ていた
永遠を考えていた
深遠を感じていた
無限であり
悠久(ゆうきゅう)である
空の不思議さ
あたかも
人間の魂のように
(かな)しくて深い
人間の(いのち)のように
(かな)しくて深い
人間の夢のように
(かな)しくて深い
あゝ空よ――――
我が憧憬(あこがれ)
深く()()め。

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